バンクーバーの図書館に1.2週間に1回通っています。
娘の寝る前の読み聞かせや英語勉強用の本を借りるためです。
1月半ばから不調になり、手芸もあまり手につかず、図書館で「すてきにハンドメイド」や世界の絶景みたいな写真を眺めるのを癒しとしてました。
結構、日本語の漫画、小説、絵本とラインナップ豊富なので好きな作家さんの小説がないか探したところありました!
「一ノ瀬ユウナが浮いている」/ 乙一
乙一さんの文章が好き!
好きな小説家を上げろと言われたたぶん1番に出てくる。
8割方読んでいるし、特に気に入った文庫本は何度も読み返しています。
切ないお話を書く一方、結構なグロテスク描写を入れてくるので好き嫌いは別れるかもしれません。(私はどっちも好き!)
何となく手にして、とても気に入った「百瀬、こっちを向いて/中田永一」がなんとなく乙一さんの文章に似てるなと思ったら、別名義で同一人物だった時は感動しました。
正直、借りてみたけど文章を読む気になれず、開いてもいなかったのですが返却期限も近くなってきて、少し読んだら読みやすくて一気に読みました。
文章のテンポがなんか私にとって丁度良いのです。独特なひらがなと漢字の使い分けも好きです。
あらすじ
主人公が想いを寄せる幼馴染のユウナは事故で亡くなってしまう。
彼女が好きだった線香花火を年末の大掃除で見つけ、川で行うと亡くなった彼女が幽霊として目の前に。
線香花火を灯して数時間で彼女は再び消えてしまう。お気に入りだった線香花火メーカーは廃業で入手困難、彼女との本当のお別れはいつかやってくる…
感想(ネタバレなし)
ちょっと、私にはあまり刺さらなかった…!
ごめんなさい…
時代背景的には現代です。コロナ禍も描写されていて、週刊少年ジャンプの内容やラノベ界で転生ものがやたら流行ってるね!みたいな描写がたくさんあります。
どちらかと言うと今の学生さんとかが数年後に読んだ方が、「そうそう!そんなことあったよねー!」と盛り上がれるのかな。
残念ながら、私が共感できるエピソードがあんまりなくて、具体描写を飛ばして読んじゃうところがありました。
クライマックスにかけては、展開が読めちゃうところもありましたが二人の会話がとても良いなと思いました。
ただ、彼女を7年引きずって、主人公なりに成長して完結したところがあったとしてもちょっとあっさりしてるかも…
結末よりも花火が少なくなっていく過程の方が切なくて続きが気になりました。
Wikipediaでみてみるとここ数年で出してる本をいくつか読んでないみたいなので、また図書館や電子書籍で探してみたいと思います。