バンクーバー中央図書館で、「きのう何食べた?」の読んでない巻数をずっと待っていましたが、帰国までに読めなさそうです。
そんななか、新しいシリーズを借りました。
マンガです。
「繕い裁つ人」/池辺葵 全6巻
ダーニングで繕うというワードに敏感になっていたので目に入りました。
洋裁関連の漫画です。ネタバレはほんのりで行こうと思います。
あらすじ
主人公、市江は小さな洋裁店の店主。小さな頃から、2代目として育てられ、自身もその生き方を真っ当する女性。
仕事は基本的には先代が作った服や既製品のお直し、オーダーメイドも手がけるが依頼は少ない。時折、小さな服屋さんにも洋服を出荷している。
市江の作る洋服に魅了される藤井。藤井は百貨店の店員で市江の洋服を仕入れようと事業拡大などを勧めるが、市江は変わることを良しとしない。
藤井と市江は洋服を通して交流し、心を通わせていく。
感想
最初、キャラクターが誰が誰なのかよく分からず戸惑いました。
1話1話で完結していて、洋服を通した人間関係にジーンときました。
人によって刺さるエピソードは違うかなと思います。
市江の洋服を仕立てることへのひたむきな気持ちや真っすぐさは読んでいてとても気持ちが良かったです。
市江は母親が駆け落ちして産まれてすぐ祖母に引き取られて、二代目として祖母に育てられいます。母と一緒に住むようになったのが小学生で、その時には既に二代目になる覚悟を本人が持ってしまっていた部分に胸が痛みました。
(祖母は決して悪人ではない)
作中では、変化を求められる、または変化していきたいと思っているように見える市江が、二代目として生きるが為に変われない場面も多いのです。
もちろん、祖母から教えてもらったことが宝物なのように輝いている場面もあったりします。良くも悪くも二代目として生きることが市江の全て。
最後の方は海外転勤になる藤井についていくのかどうかハラハラしていたのですが、ついていかず二代目を守り抜きます。(てっきり、ついていくと思った)
正直、これ最終回なの?って拍子抜けしたのですが、読み返していくと市江も少しずつ変わってきていて、彼女のペースで真っ直ぐ生きていくところがいいなと思いました。
変わることだけが全てじゃないよなぁ…
また、日本に帰ったら読み返したいなと思う作品でした。
映画版があるようですが、U-NEXT会員でないのでまだ見れていません。洋服とかのイメージが違ったらショックだし、見ない方がいいのかなぁなんて思ってみたり。
リンクする作品があって、そちらも借りてきたのでこれから読みます。
ではでは!