先日、乙一さんの本を読んでから次の本を探していました。
好きな作家さんの本を読もうと探していたら見つけました。
「ずっと、おしまいの地」/ こだま
いつの間に出ていたんだろうと思ったら、去年の8月。バンクーバーに来たあとだっのですね。
迷わず、電子書籍をポチり!
電子書籍はシーモアか、DMMを使ってるのですが試し読みした感じでシーモアの方が読みやすかったです。オススメの電子書籍メーカーがあったら教えてください。
あらすじ?
こだまさんのエッセイ。おしまいの地というのは、こだまさんの故郷から夫の転勤で引っ越した僻地のことです。おそらく北海道。
これまではとんでもなく臭い家の話などが読めた。
おしまいの地シリーズは3作品出ていて、これが3作品目にして最終巻。
今回は夫に10年間誕生日を祝われない話、父親の癌をきっかけに民間療法にハマる母、その父親がヨガ教室で反マスク思想にはまる、愛猫の旅立ちなど割とヘビーな話を笑わせてくれるのだ。
感想
今回もこだまさんのユニークな文体に笑わせていただいた。
本当は彼女もめっちゃ悲しかったはずの猫とのお別れまで笑わせてくれるのだ。作中でも辛い時に冗談などを混ぜて書くことに触れられていて、そのギャップを思うと泣けてくる。
連載などを持ちつつも、鬱になってしまい苦悩している様子も伺えたが、少しずつ回復しつつあるような感じにほっとした。
私も今の状態はカナダの日照時間の少なさや雨季による季節性の鬱なのかもしれないなと思ってみたりする。
途中に日記形式の部分もあり、人の日記を読むような背徳感もありつつ、この短い文章でもこだまさんはこだまさんなのね、と羨ましくなる。
こだまさんの考えすぎな所や言っちゃえばいいのに!というところが少し私に似ていてシンパシーを感じていました。
全作品読んでいるけど少しずつこだまさんの内面が変わってきているのを古くから知る友人のように嬉しく思いました。
エッセイを書くことで客観的に自分を振り返ることが認知行動療法的な感じになって良かったんじゃないかなと思った。
結構、エゴサーチをする方らしいのでいつかこのブログが目に止まったら嬉しい。
試し読みができる特設サイトはこちら。
https://www.ohtabooks.com/sp/oshimai3/
過去のこだまさん作品の感想はこちら。